研修旅行2日目
8:00すぎにホテルを出発。
Mさん情報により、パリで一番おいしいクロワッサンがあるというBle Scureへ。

いつもなら混み合うらしいのですが、私たちが到着したときはちょうど空いていました。

あれこれ迷いながら、私はクロワッサンとクイニーアマンを購入。
電車の中でいただきましたが、バターの風味がたっぷり効いていて美味!
ほどよい大きさがあったにもかかわらず、2つともぺろりと食べちゃいました。

パリのべルシー駅。
これよりオーヴェルニュ地方に向かいます。

9:00、ベルシー駅を出発。

車窓からの眺め。
フランスは平野が広がっていて、農耕地と牧草地がずーっと続いています。

フランスのちょうど真ん中あたりに位置するオーヴェルニュ地方。
休火山となった中央山塊があって、あちこちに天然水や温泉が湧き出ているところらしいです。
中心となる街、クレルモン・フェランにやってきました。

クレルモン・フェランの駅前はぽつぽつと商店があります。
12:33に到着したため、ほとんどのお店が昼休憩を取っていてシャッターを下ろしていました。

赤色のトラム。
なんかカッコイイ。

駅から少し離れた場所に旧市街があります。
男性4人はせっかくの機会なので、近くにあるスパ(温泉施設)に行ってしまいました。
残った3人でランチができるお店を探し求めます。

トルコ系の方がやっている食堂に入ってみました。
ワインは白・ロゼ・赤とあったので、それぞれ1つずつ注文。
地元の普段飲みワインだと思われるもので、いつ抜栓したかも分かりませんが、果実味がしっかりあって美味しい。

テーブルのそばにあった置物。

30分くらい待って出てきました。
白身魚のクリーム煮とパスタ。

温泉に行ってすっきりした(?)男性4人と合流して、タクシーでワイナリー訪問。
教わった住所はあっているはず。
ですが、タクシーを降りたところは住宅街にある普通の家。
ブザーを押しても誰も出てこなくて、不安になりながら待ち続けます。
しばらくすると、ようやく奥様が気付いて顔を出してくだいました。
出掛けているという旦那様にも連絡してくれ、ご自宅へ。
2015年のワインをテイスティングさせていただきました。
どれもみずみずしい味わい!

Mさんが私たち7人を紹介するフィルムを作成してくれていました。
準備がよいMさん、Good job!!
小型プロジェクターで天井に映像を流しているところ。
あほ面してるわけではありません。(笑)

帰りのタクシーがつかまらず、なんと生産者の方自らが運転してホテルまで送ってくださいました。
日本にもたくさんファンのいる人気の造り手です。
運転手をしていただくとは、なんという贅沢!

いったんホテルに戻ってから、すぐに次の訪問先へ移動。
クレルモン・フェランの駅から電車に乗っておよそ30分。

到着した街はイソワール。
ここからタクシーに乗って約束のワイナリーを目指したいのですが、タクシーが全くいないし捕まらない。
タクシー会社に電話したり、駅に向かう人にタクシーを聞いても埒があきません。
途方に暮れていたら、親切なファミリーが送迎してくださることに。
ご夫婦と娘さん二人のファミリーだったのですが、車に乗れないからと奥様とお嬢様を駅に残して、ご主人が運転。
貴重な時間を私たちのために使っていただき、温かい計らいに感謝しきりです。
そして、なんとか1台だけタクシーが捕まり、分散して目指すワイナリーへ。

駅から車で20分ほどの距離でしょうか。
丘の中腹にある古い教会が待ち合わせ場所として指定されていました。
なんだかロマンティック。

私はタクシー組。
運転手さんに上の地図を見せて、「この教会までお願いします」と伝えるものの運転手さんは「分からないから近くまで行ってみる」とのこと。
果たして無事に行けるのか心配しながら、のどかな田舎道を走ります。

指定された古い教会になんとかたどり着けました。
中世のころに建てられたと思われる教会。
風景に溶け込んでいます。
この地に降り立ったとき、まるで大地に抱かれるような気持ちになりました。

生産者の方は乗ってきた作業用のトラックのそばに立って、私たちを待っていてくれました。
偉大なワインを造る方だけれど、見た目は農家のよう。
きっと私たちに会う直前まで畑仕事をしていたのではないでしょうか。
手も服も土で汚れています。
けれど、それも含めてすべてが彼のキャラクターを物語っていて、素朴な魅力が感じられました。
さて、困ったことに、待ち合わせの場所から彼の家まではかなりの距離があるらしい。
彼は私たちがレンタカーを使って来るものとばかり思っていたそう。
悩んだ挙句、畑道具が詰まった彼のトラックの荷物を荷台へ移し、人が乗れるスペースをなんとか確保し、彼が送迎することに。
一度では全員を乗せることができないので、往復してくださるという面倒をおかけしてしまいました。
彼も超が付くくらいに人気の造り手の方。
そのような方に送迎させてしまうとは。
恐縮しきりです。
着いた先のご自宅のお庭には、満開のリラの花が出迎えてくれました。

ご自宅は高台にあるため、窓からは美しい風景が望めます。

ご自宅のすぐ隣にカーヴがあります。
中にはコウモリが住んでいるそうです。
ときどき私たちの前に現れてくれました。
ちょっぴり甘い発酵の香りが漂うカーヴ内には、入手困難なワインが樽の中で眠っています。

カビで覆われた樽。
この樽の中のワインも味見させていただきましたが、ほんとうに綺麗で沁みわたる味わい。
彼は素晴らしいワインを造る魔法を持っているようです。

たくさんの親切のおかげで、予定通り2軒の生産者を訪ねることができました。
ここでは、どちらの造り手も名前を伏せておきます。
人気のある方たちなので、ご迷惑となっては失礼ですから。
ご自宅に上げていただき、貴重なワインを試飲できたことに、ただただ感謝。

今度はちゃんとタクシーが捕まり、訪問先からクレルモン・フェランまでやや長距離を移動。
旧市街にあるLe Saint Eutropeというレストランへ。
すでに夜の10時ごろ。

メニュー板の表には、子どもの落書きのような絵。
こういうのもかわいい。
真剣にワインリストを眺めるYくん。

シェフが歓迎してくれました。

牛もも肉の生ハム。

ラビオリ入りのスープ。

鶏のロースト。
蕪や人参の味がしっかりしています。
たっぷりのソースは鶏の出汁にモリーユ茸が入ってバターがふんだんに入っていてクリーミー。
飲み干したいくらいの美味しさでした。

デセールはババ。
ブリオッシュに甘いシロップとラム酒を染み込ませたもの。
こちらではラム酒はかけられずに、ボトルでそのまま登場してきて、お好きなだけどうぞ、と。

ディナーが終了するころには、もちろん日付が変わっていました。
Le Saint Eutropeのスタッフの皆さん、遅くまでお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
